工事監理という仕事 その1

10月 16, 2020 施工, 雑感

工事監理と工事管理は違う。

 

工事管理は施工管理でいわゆる現場監督が行う管理で、工事監理は設計監理でいわゆる設計者が設計図書どおりに施工されているかをチェックする監理です。

もう12~3年くらい前か、工事監理を主業務として特に第三者として第三者監理を業務として自分で建築士事務所を構えていたことがありました。

 

その時に『第三者的工事監理の必要性』(建築の取り巻く状況)という小冊子を発行してまして、今回ふとその冊子が出てきたので、ご披露させていただこうと思います。多少手を加えさせてもらいます。

 

第三者的工事監理の必要性

(1)建築業界の仕組みからの第三者的工事監理の必要性

建物は土地の上に建つことから土地を確保することが先決ですが、ここでは土地を確保した上でのお話です。

建物を建てるわけですが、建築主一人では建物は建ちません。(お一人で知識とやる気で不可能はありませんが、時間があれば別ですが普通はできません。)建築主を頂点に設計・工事監理、施工とそれぞれの専門分野でチームを組むわけです。その専門分野を「設計事務所」が設計・工事監理を、施工会社が施工を分担することが通常の姿ではないかと思います。実際にも大なり小なりこのシステムが機能していると思います。

昔の流れでは棟梁が全て(設計・工事監理、施工)を負っていました。この流れは現在の住宅では「ハウスビルダー」であり、「ゼネコン(セネラルコンストラクター、総合工事業(請負))」の「設計・施工」物件であると思います。しかし技術的進化はあるにしても、今も昔も基本的な姿勢は変わらないはずですが、昨今の建物の欠陥問題が目立ち始めたのは、なぜでしょうか。

あなたは企業が何かしらの欠陥が発生した場合に、その企業が全ての責任を負ってくれるだろうと思っていませんか。

営利を求める企業は世間の風聞に敏感で信用を考えるとなにかしらの対応をするだろうということは一般的な考えであろうと思います。しかし、この前からの耐震偽装の問題(2005年)でもご承知の通り構造の重大な欠陥が発生し建て直しを求めた場合、はたして企業が会社の資力から建て直すことが可能でしょうか。ほとんどの企業は会社の資力の問題から建て直さなくてよければ、建て直さない方向に努力するのではないでしょうか。究極な方法では裁判という選択もありますが、よく聞くと多大な時間を費やし、勝つこともあれば、負けることもあるわけです。ではどうすればよいでしょうか。

建物を建てる最初から設計図書どおりに建てられているか、多くの建築専門家の意見を交えてチェックを機能させ、確認すればよいのです。すなわち欠陥が起こらないように予め建てている段階から保険(第三者的工事監理)をかけることが重要ではないでしょうか。

(次回に続く)

 

投稿者: サイト管理者