私はゼネコンに入社して最初の現場は躯体工事の真っただ中でありました。
構造は鉄骨鉄筋コンクリート造でした。
新入社員としてはまずコンクリート工事担当となりました。
コンクリート打設のために色々とやらなければならないことが沢山ありました。
この現場の工区分けは、1フロアーのコンクリートボリュームが1日で打設できる程だったので、1フロアーが1工区となりました。
工事主任(先輩)からは躯体図からコンクリートの数量を拾いなさいとの指示でした。
今思うとやみくもに数量を拾えばよい(縦×横×高さ)ということではありません。
鉄筋の体積や鉄骨の体積も自分は考えていましたが、鉄筋は無視してよいとの主任の話でした。
その時は「そうなんだ」と思ったものです。(今も何故だかよく分かっていません。鉄骨は考慮していました。)
コンクリートは下から上へと上がってきます。
打設順序も柱や壁から梁へ、最後にスラブへとの流れです。
担当としてボリューム調整もあります。
最後のほうで、計算での数量と実際の数量の調整です。
ですので、コンクリートのプラントから現場への搬入までの時間を頭に入れて、前もって調整して発注しなければなりません。
もちろん先に多く注文していると多く余らかしてしまい無駄なコストがかかります。
少し少なく注文しておき、最終的に数量がどのくらいに収まるかが担当としての手腕の見せ所でした。
主任からは「計算数量から3%以内に余るコンクリートを収めなさい」との指示でした。
当時、コンクリートミキサー車は5㎡積みでしたので台数で数量が把握できました。(現在は過積載となり法律違反のためもう少し少ない量4.25㎡か?台数での把握がわずらわしくなった)
コンクリートの数量が150㎡であれば3%であれば大体1台分がその範囲です。
少ない量で一旦コンクリートを打設が終わってから最終的に実測して発注すればある程度確実ですが、作業員の待ち時間は作業の士気にかかわります。
場合によっては「監督さん!」と文句を言われます。
大変だった思いが今も蘇りますね。
ただ、計算数量と実際の数量の差が小さく、余ったコンクリートも少なく終わった時は、「よっしゃ!」って感じでした。